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2007年6月24日 - 2007年6月30日の1件の記事

2007.06.27

三人吉三(渋谷・シアターコクーン)

歌舞伎座での公演と違い、コクーン歌舞伎だと開演時間が遅い関係で平日でも仕事を休まずに行ける。
とはいえ、渋谷駅からは超早歩き!
相変わらずの人ごみを縫って坂道を歩き、東急本店前に到着。
もうすぐだぁと思ったら、「松涛温泉 シエスパ」という看板を掲げたビルが正面に見えた。
死傷者も出た大きな事故があったけど、あれって後ろにあったんだなぁ。
さんざん来ている場所なのに、今まで全く気づかずにいたのが不思議なくらいだ。

会場に入って、カウンターにあったカップ入りのお団子を買い、あたふたと席につく。
汗をふきふきの開演となった。

毎回役者さんの数が少なく、一人で何役もということが多いコクーン歌舞伎。
前回観た時よりも更に人数が減り、演出も少しずつ変わっているのを確認しながらの観劇となった。

コクーン歌舞伎ならではの新劇的なセットやアドリブもたくさん。
勘三郎さん演じる金貸し太郎右衛門は、礼金を貰うとすぐに
「申告せな~!金をもろたら申告申告~。」
と、申告漏れで大騒ぎだった少し前の事件を自虐ネタで使って見せた。
こういうことで、イメージって逆にUPしちゃうよなぁと、ちょっと感心。
更に、目前に迫ったNY公演をからめて亀蔵と英語でのセリフのやり取りをしてみたりと、相変わらずの楽しさだ。

楽しかったと言えば、ほうきを持った夜鷹ねーさんずの面々も秀逸。
久しぶりに中村家の大番頭、小山三さんの姿もあって思わず身を乗り出した。

一方、舞台では悲劇的なシーンが続く。
今回は、前回と逆の配役となった十三郎(勘太郎さん)とおとせ(七之助さん)。
二人はあくまでもシリアスに演じ、前回も素晴らしいと思ったけれど、配役を変えてもまた素晴らしい。
歌舞伎役者さんって大抵は男性を演じるか女性を演じるかどちらかの方が多いけど、両方演じられるというのがさすが中村屋の息子たちだ。

「悪」でありつつも時折気弱さを感じさせるお坊吉三役の橋之助さん、そしてお嬢様から一転本性を見せる場面が目を引くお嬢吉三役の福助さん、お二人に和尚吉三役の勘三郎さんを加えた主役三人はそれぞれの立場や性根をじっくり見せ、さすがに魅力的で客席を沸かせる。
雪で真っ白な舞台など、新劇的な演出の数々も、不思議としっくりくるものだった。

ただ、毎回ただひとり歌舞伎役者ではない笹野さんが出演され、そして熱演されているのだけど、今回ばかりは前回の伝吉役だった弥十郎さんの演技が強く思い出されてしまった。
もちろん笹野さんが演じる伝吉さんも違った感じでよかったのだけど、弥十郎さんの雰囲気の方がしっくりきたような気がしてしまったのだ。
この辺りは、人それぞれの感じ方だろう。

追加公演がなければ本来なら千秋楽だったこともあってか、会場はお着物姿の方もちらほら。
某有名デザイナー女史の姿も見えた。

今回も楽しかったし次回もまた楽しみだけど、やっぱり再演でない演目の方がいいなぁ…。

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